第8 特例基準
次に適合する場合にあっては、令第32条又は条例第47条の規定を適用することができるものとする。
1 屋外階段等の取り扱い
避難器具を設置しなければならない防火対象物に直通階段が2以上設けられている場合で、当該階段のうちいずれかが次の(1)又は(2)に適合する屋外階段等である場合は、当該階に設置する避難器具の個数は当該屋外階段等を利用することができる階ごとにそれぞれ令第25条第2項第1号の規定による避難器具の設置個数から当該屋外階段等の数を引いた数とすることができる。
ただし、設置を省略できる避難器具の個数は、当該階に設けられている直通階段の数から1を減じた数以下であること。
(1) 屋外階段の場合
- ア 屋外階段は、不燃材料で造ったものであること
- イ 屋外階段の構造は、建基令第23条、第24条及び第25条の規定に適合したものであること
- ウ 屋外階段は、避難階において、告示第2号第3第1号(1)トの規定又は第3.1.(3)の例により設けた幅員1m以上の避難通路に面していること
(2) 地下1階から地上に至る避難上有効な階段の場合(図3-1-2)
- ア 階段は、(1).ア及びイに適合すること
- イ 階段は、カに規定する出入口以外は、屋内部分と耐火構造の壁で区画されていること。ただし、次のいずれかに適合する開口部は設けることができる。
(ア) はめ殺しの特定防火設備である防火戸を設けた開口部
(イ) はめ殺しの防火戸及び随時閉鎖することができ、かつ、煙感知器の作動と連動して閉鎖する特定防火設備である防火戸を併設した開口部
(ウ) 階段から2mを超える部分に設けられた開口部
- ウ 階段は、その上面又は側面で当該階段の上方2メートルを超える部分で、当該階段の水平投影面積の2分の1以上で、かつ、4㎡以上の大きさの部分が常時外気に開放されていること
- エ ウにより側面に設ける常時外気に開放された部分の前面は、同一敷地内において水平距離50センチメートル以上が屋外の空間であること
- オ 階段の仕上げは、下地を含み不燃材料でしていること
- カ 地下1階における階段の出入口には、常時閉鎖式の防火戸又は随時閉鎖することができ、かつ、煙感知器の作動と連動して閉鎖する防火戸を設けてあること
- キ 階段は、地上において幅員1m以上の屋外通路又はピロティーに面していること
- ク キの屋外通路又はピロティーは、告示第2号第3第1号(1)トの規定又は第3.1.(3)の例により設けた幅員1m以上の避難通路に通じていること
2 屋内避難階段等の部分の取り扱い
建基令第123条第1項の規定による屋内避難階段に、次により排煙上有効な開口部を階段室の最上部及び階段室の各階又は各階の中間の部分ごとに設けた場合にあっては、当該階に設置する避難器具の個数は当該避難階段を利用することができる階ごとにそれぞれ令第25条第2項第1号の規定による避難器具の設置個数から当該避難階段の数を引いた数とすることができる(図3-1-3)。
(1) 開口部の有効開口面積は、開放形式に応じて次式により算定した値が2㎡以上となること
有効開口面積 = 純開口面積 × K
Kの値は、開放形式に応じて下表によること
| 開放形式 | 回転角 (θ)° | K | 備考 |
| 引き違い、片引き | 1 | ||
| 上げ下げ | 1 | ||
| 開き | 1 | 45°以上開くこと | |
| 縦軸回転 | 1 | 45°以上開くこと | |
|
横軸回転 倒し 突き出し |
90°≧θ≧0° | sinθ |
すべり出しの場合の上部開口 部分はK=1としてよい。 |
| ガラリ | 90°≧θ≧0° | sinθ |
(2) 開口部の上端は、当該階段の天井の高さの位置にあること
(3) 開口部の開放装置は、次に適合する手動起動装置及び自動起動装置の作動と連動して全ての開放装置が起動するものであること
- ア 手動起動装置は、階段の各階入口部分又は各開口部の直近で床面から80cm以上1.5m以下の高さの位置に設けること
- イ 自動起動装置は、規則第23条第4項第7号の規定又は当該規定の例により設けた煙感知器と連動して作動するものとする。
- ウ 開放装置には非常電源を設けること
- エ ウの非常電源及び配線は、排煙設備の基準(第3)を準用する。
(4) 開口部を地階に設ける場合は、次に適合するドライエリアに面して設けること
- ア 開口部と当該開口部に相対するドライエリアの壁との間は、水平距離1m以上離すこと
- イ ドライエリアの大きさは、地階に設ける開口部の数に2㎡を乗じて得た数以上の水平投影面積を有すること
- ウ ドライエリアの上部にグレーチング等で蓋をする場合は、当該蓋の有効開口部の合計が、イの水平投影面積以上であること

3 設置が困難である防火対象物の取り扱い
避難器具を設置しなければならない防火対象物(木造を除く。)で、階段が前面道路に面して設けられ、かつ、当該防火対象物の両側面及び背面に隣接建物が近接していること等により避難器具を有効に設置することが困難であるものについて、避難器具の設置を要する階から、隣接建物のバルコニー、ベランダ、屋上若しくはアーケードの消火足場等へ容易に避難できる避難路を確保することができる場合は、避難器具を設置しないことができる。
(1) 設置可能階(要設置階の下層階で地上に到着できる避難器具を設置することができる階をいう。以下同じ。)の屋上又はバルコニー等は、奥行きがおおむね1.5m以上であること
(2) 要設置階には、設置可能階の屋上又はバルコニー等に到達できる避難器具(避難ロープを除く。)を令第25条第2項第1号に規定する表に示す区分(当該表の階の区分は設置可能階を1階とみなす。)に従いそれぞれの階に適応するものとされる避難器具を設置すること。ただし、救助袋にあっては垂直式とすること
(3) 設置可能階に設ける避難器具の個数は、要設置階又は設置可能階に必要とされる個数のうち最大となる個数とすること
(4) (3)により算出した設置可能階に設ける避難器具の個数については、設置可能階の屋上又はバルコニー等から直接避難することができる規則第26条第2項に規定する階段、1.(1)に適合する階段又は2に適合する屋内避難階段の数を引いた数以上とすることができる。
この場合において、当該引いた数が1に満たないときは避難器具を設置しないことができる。
5 さるばしごの取り扱い
さるばしご(コの字型とした丸鋼等を防火対象物の壁面に直接取り付け、はしご状にして使用するものをいう。以下同じ。)を次により設置する場合にあっては、固定はしごとして取り扱うことができる。
- (1) さるばしごは、直径14mm以上35mm以下の円形の断面を有するもの又はこれと同等の握り太さのものとすること
- (2) さるばしごのうち、取り付ける壁面に平行となる部分(以下「横桟」という。)の長さは、内法寸法で30cm以上50cm以下であること
- (3) 横桟相互は同一間隔に取り付けられたものであり、かつ、当該間隔は25cm以上35cm以下とすること
- (4) 壁面と各横桟との間隔は同一間隔で、かつ、10cm以上とすること
- (5) 横桟の材料は、JISG3101(一般構造用圧延鋼材)、JISG3123(みがき棒鋼)又はJISG3444(一般構造用炭素鋼鋼管)若しくはこれと同等以上の強度及び耐久性を有するものであり、かつ、有効な防食措置を講じること
- (6) 横桟の踏面は、滑り止めの措置を講じたものであること
- (7) さるばしごは、横桟の中央7cmの部分に2kNの等分布荷重をかけた場合に、横桟及び取付部に破損等を生じないように設けること
- (8) さるばしごは、前各号に定めるもののほか、第3、第6及び第7並びに告示第2号第8に規定する固定はしごの例により設けること
6 学校施設等の取り扱い
令第25条第1項第3号の規定の適用を受ける防火対象物の階(主要構造部を準耐火構造とした令別表第1(7)項に掲げる防火対象物の階に限る。)のうち、当該防火対象物の階段等避難施設による避難が容易であると判断されるもので次に該当する場合は、避難器具を設置しないことができる。
(1) 2箇所以上設けられた教室等(普通教室、特別教室及びその準備室等、通常時において人がいる室をいう。以下この号において同じ。)の出入口から地上又は避難階に通ずる直通階段が2以上設けられ、当該教室等の各部分から1の直通階段に至る歩行距離がおおむね30m以下で、かつ、当該相互間の距離がおおむね50m以下又は階段相互間の教室等の数が4以下となるよう階段が配置されていること。ただし、袋路状の部分にあっては、教室等の数が2以下であること(図3-1-5)
(2) 自動火災報知設備が令第21条に定める技術上の基準に従い、又は当該技術上の基準の例により設置されていること
(3) 地上に通ずる廊下及び階段の壁及び天井(天井のない場合にあっては屋根)の屋内に面する部分の仕上げを準不燃材料でしたものであること
7 長屋住宅の取り扱い
消火器具の基準(第4.6)に適合するものについては、住戸ごとにそれぞれ別の防火対象物とみなし令第25条の規定を適用することができる。




























